制作日誌

夢の話『遺骨』

こんにちは。真田です。

このブログを開設してから、6周年番組の記事が続いてしまいましたね。


このブログは、ゆる~い内容で更新していくつもりだったのですが、私にしては、わりと大真面目に解説してしまいました。

なので、ここで一発、ゆるくて、ヘンな記事を投稿しようと思います。

 

皆さんは、夜に見た夢を覚えていますか?
 
 

私はよく、印象に残った夢はメモに書き残したりしているのですが、もちろん夢ですので、大概はバカらしいです。

ふだんは人に話すこともないのですが、ヘンな記事を投稿するという目的にはぴったりではないかと思うので、今回はある晩に見た夢について、起きた直後に書いたメモを、少し整えて公開してみます。

(さすがに夢のイメージは伝わりにくいので、一応、伝わるように簡単なイラストも付けてみました。なお先に言っておきますが、夢なのでオチはありません!)

■夢の話『遺骨』

私は、遺骨。
あるどこかの島のジャングルの奥に転がっている、遺骨。

珍しくはない。
なぜなら周りにも、いくつもの遺骨が転がっているから。

ここでは昔、戦争があって、兵士がたくさん死んだ。
その遺骨が回収されることもなく、もしくは一部分だけを残して転がっていた。

「はよ、帰りたいなぁ」

すぐ隣にいた遺骨がそう呟く。

「せやね」

「俺、腕の骨なんや。爆弾でバーンで、ちぎれた腕の骨なんや。知ってた?」

「知らんかった! でも確かに小さいなって思ったよ」

その遺骨は確かに腕の骨っぽい。そして、他の散らばっている遺骨たちよりも、小さかった。

 

それからというもの、私と腕の骨は仲良く、下らない話をした。

私は、この腕の骨とばかり話していた。
他の遺骨同士も会話をしていたようだが、長いこと隣同士だったので、この骨としか、私はまともに会話をしていない。

「ああ、国に帰りたい」

腕の骨がつぶやく。

私は相槌を打とうとした。だが、なんとなくできなかった。

――その時、ガサガサと草を分ける音がした。

入ってきたのは、生きている老人だった。

その手に持っていたのは、大きなカゴ。

老人は私たち遺骨を見つけると、突然「おぅおぅ」と泣きはじめ、ポイポイと遺骨をそのカゴに投げ込みだした。

――あっ。

私も投げ込まれ、カゴの中で、腕の骨を見失ってしまった。
周りは知らない遺骨だらけだ。急に私は、不安になった。

「お前たち、ワシが国に返したるからな」

生きている老人は、泣きながらそう言っていた。
この老人は、戦争で死んだ者の遺骨を、自分の国に持って帰るために来たらしかった。

カゴの中の遺骨からは、歓喜の声があがる。

しかし、私の心はざわついた。

そっと息をひそめる。

私には気づかれてはいけない、バレていけない何かがあるような気がした。

ぎゅうぎゅうにカゴの中に詰まった骨の誰かが、急に声を上げた。

「あ! お前、俺たちの国の人間の骨じゃないな!」

――私のことだ。
そうだった。私は彼らの国の骨じゃなかったんだ。

周囲の骨が、ガヤガヤしはじめた。

「ほんまや! お前一人だけちゃうやん!」

「外人のや!」

「どないすんねん! 俺らについていく気か!」

「っていうか、お前は現地人の遺骨か? それとも敵兵の遺骨か!?」

私は弱々しく答えた。

「……現地人の遺骨です」

よく見れば、なんとなく自分の骨だけ色が違っていたことに、今更ながらに気づいた。
なんで今まで気づかなかったのか、自分でも訳が分からなかった。

遺骨たちは声を荒げる。

「ほんまか!? 証拠あるんか!?」

「現地人の遺骨やとして、俺らについていく気か!?」

私は怖くなった。
そもそも、この遺骨達が兵士だった時に、私のような現地人は、いじめられていたような気がした。

私が気まずい思いでいっぱいになっていると、頭上で生きている老人の声がした。

「おお! これはほとんど遺骨がそろっとるやないか!」

老人の声とともに今度は、大きな人型を保った遺骨がカゴに放りこまれてきた。

その瞬間、聞き覚えのある声がした。仲良くしてきた、腕の骨の声だ。

「まぁええやん、そいつ悪ない奴やで。お前らの隊長やった俺が、保証する」

投げ込まれた大きな遺骨は、腕の骨の他の部分だった。
腕の骨は、みるみるうちに大きな遺骨の一部になっていった。

どうやら、腕の骨はこのジャングルにいた軍隊の隊長だったようだ。
周囲の遺骨達は、隊長の言葉に、あっという間に手のひらを返しはじめた。

「隊長がそう言うなら…………」

「ごめんな、きついこと言うて」

他の骨たちは私に謝ってくる。
それに満足したのか、かつて私と仲良しの腕の骨だった大きな遺骨は、カゴが揺れる振動に合わせて、私の隣を陣取った。

「私、君らの国の人間ちゃうねん……」

思わず、大きな遺骨に言葉をこぼした。
落ち着いてから、自分が現地人の遺骨だったのだとと自覚すると、急にこのまま彼らの国へ行くのがつらくなったのだ。

私は「よその国に行きたくないよぉ」と泣いた。
大きな遺骨は、そんな私に寄り添い、優しくこう声をかけてきた。

「ええやん、このまま俺の妻として、俺の国に行こうや」

私はそれを聞きながら、うれしい反面、複雑な気持ちになった。

(……それって、ほんまの嫁が母国におるけど、戦争で帰られへんくなって、その土地で結婚して嫁をもうける兵士みたいやなぁ)

 

――いやいや。

みたい……ではなく、彼ら遺骨は、そもそもみな兵士に違いなかった。

だが、そんなことより、もう私は、この遺骨に嫁がいたかどうかが気になって仕方ない。
そして寄り添われながら、「やばい。このままだとメンヘラになる……!」と、どんどん不安な心地になっていくのだった。

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そのあと、船に乗るところで夢は終了しました。

最初に言ったように夢なので、オチはありません。

目覚めてしばらくは、「遺骨の私」はどうなったのかと、考えずにはいられませんでした。

ちなみに私は日本人ですが……一体この夢の中で、私や彼らは、何人だったのでしょうか……(なぜか関西弁ですが)。

ゆるくて変な記事として、夢の話をさせてもらったのですが、思ったより変な記事になっているような。

 

おしまい。