制作日誌

ウィンターセールとリメイク版についてのお話

 なんと、先日発売されたリメイク版が、セールに参加するようです!

 『霧雨が降る森』リメイク版が日本時間の2022年2月23日午前3時頃より、Steamのウィンターセールで20%引きで購入できるようになるそうです。

 この機会をお見逃しなく、『霧雨が降る森』リメイク版を手に取ってプレイしていただけると嬉しいです!

■リメイク版について少し語り

 ……と、いきなり宣伝してしまいました。

 さて、『霧雨が降る森』リメイク版は、既に発売から1ヵ月以上が経過しています。

 正直なところ、そもそも多くの方にリメイク版の発売を知っていただけていないと感じる時があり、自分でもきちんと宣伝をしていかねばならないなと思う昨今です。やはり作者としては、できるだけ多くの方に、この作品を知っていただき、手に取っていただきたいのです!

 そんなふうに考えていた最中、最近感想を調べてみたところ、「ネタバレで感想を書いていいのか迷っている」様子の人たちがいました。ここは難しいところだなと思うのですが、SNS社会では感想がつぶやかれないとそもそも作品が広まらない……という面があり、もう昔とは変わってしまったんだなと自身は思っています。


 これを言うのは勇気が要るのですが――実のところ、あまりにも過剰なネタバレ禁止の文化には、困惑している作者の人は多いのでは……と感じています。
 ネタバレについては色々な立場の人がいるのは存じていますが――私としては、今後もっとリメイク版について踏み込んで話していこうと思いますので、もしネタバレについて迷っている人がいるのであれば、少なくとも作者側としては「ネタバレはご自由に……」というスタンスであるとご理解いただいて大丈夫です。

  

  

 というわけで、今回からはリメイク版について、作者として新しく遊んで欲しいと思って付け加えた「追加要素」について書いていこうと思います。

 まず今回は――「夜」の話をしたいです。
 リメイク版では、以前より新しい要素として「阿座河村」を歩き回れる第二章が追加されたことを書いてきました。この第二章、実は「夜の阿座河村」を歩けるタイミングがあるのです。

 その夜の阿座河村では、須賀や佐久間たちの様々な話を聞くことができます。
 そして、そこでたくさん話を聞いたり、選択肢によっては佐久間や須賀とも“ちょっとした交流”ができたりするのです。

 また今回、村が登場することで、新しいキャラクターもたくさん登場しました。リメイク前をプレイした人は、須賀とシオリの過去に登場した三人組の男の子たちをご存じだと思います。実は彼らには、リメイク版のストーリーをより深めるために、もっと大きく関わってもらいました。

梅本玉置横畑

 この三人は、シオリたち同様に大人になっています。ところが、上の画像を見ておわかりのように彼らはなかなかに、やさぐれています。なぜ一体こんなことになったのか――実はその真相は、夜の村を歩いて梅本に会うことで、その一端が明かされます。特に玉置は「過去の事件」をきっかけに、とてもひねくれた性格になってしまっています。ぜひ、彼の嫌味と本心が入り交じった言葉に耳を傾けてほしいです。

 この三人は、ただ単に新キャラとして出したわけではありません。自身は彼らの登場によって、リメイク版の世界観に「立体感」を持たせられたのではないか……と感じています。彼らはモブではない村人たちの代表として入れたのですが、同時に私が知っている、リアルなこの年齢の男性たちの姿を反映させました。

 私なりに塩梅を考えつつ、地方のリアリティを出してみたのですが、基本的にはジュブナイル要素強めだった旧版にはなかった、ほろ苦い「大人の味つけ」を入れられたように思うのです。

■リメイク版の内容の発信について

 今後もこんな感じで、少しずつリメイク版の内容に踏み込んで語っていければ……と思っています。

 そして最後に、もう一度。私としては――もし感想をつぶやきたい人がいるのであれば、あまりネタバレについては神経質に気にせず、発信していただいてかまいません。コロナ以降、私たちはステイホームでの生活にもなっていて、今やSNSというのはほぼ唯一の、情報が拡散していく口コミの場になっています。

 もう昔とは違うので、ぜひ作品が今後も多くの人に楽しんでいただけるためにも、皆様にそういったお力添えをいただけると嬉しく思います。